「臭いものには蓋をする」という考え方。

「臭いものには蓋をする」

昔からよく言われていることわざです。

失敗や悪事といった、良くない事・知られたくない事などを、根本解決することなく一時しのぎで隠してしまおうという意味でつかわれます。

人間ですから、時には心ならずもそうした行動をとってしまう事もあるでしょう。ですが、長い目でみれば、その行動がかえって状況を悪くしてしまう事も少なくありません。

加齢臭の対策でも同じことがいえます。

先にご紹介したことわざどおり、自分の加齢臭に対して「臭いものに蓋」という考え方です。

この場合、「蓋」の役割をするのが香水などの「香り」です。

自分の体から発生する加齢臭を、快い香りで誤魔化してしまおうというわけです。

ですが、大抵の場合、この目論見は失敗に終わります。

考えてみてください。臭いを誤魔化そうとするなら、それよりさらに強い香りで臭いを打ち消さなければなりません。しかし、強すぎる香りは臭いと同じくらい人を嫌な気持にさせてしまう場合が多いのです。

強い香りをつければ確かに加齢臭は目立たなくなります。しかし、その強い香りで周囲の人を嫌な気持にしてしまっては対策した意味がありません。

また、加齢臭と香水の相性が悪ければ、臭いと香りが混ざり合い、かえって体臭を強めてしまう事もあり得ます。

正しい対策を脇に置いて、根本的な問題解決をせぬままに「臭いものには蓋」では加齢臭の悩みを解決することはできません。

 

加齢臭の問題を解決するには、生活習慣全体を見直し、臭いの発生しずらい体質を手に入れる事が何より大切です。

香水などの香りを身につけたいのなら、まずは体臭を目立たない程度まで軽減し、そのうえで自分の好みにあった香りを身につけていただけたらと思います。

それでも、何とか香りで加齢臭を封じ込めたいとお考えなら、体臭を抑制する効果を備えた香り付きのデオドラント製品を試してみることをお勧めします。それらの製品は、消臭効果で臭いを抑えつつ、一方で快い香りを発散させ、加齢臭を打ち消すことができます。

 

ですが、加齢臭対策の基本は、やはり生活習慣を見直しての体質改善だと考えます。健康的で無理のない生活習慣をみにつけ、臭いの出づらい体質を手に入れることです。

そうした生活は、臭いの発生を抑えるだけではなく、老化を遅らせたり、健康な体を末永く維持できるという効果も期待できます。

加齢臭対策はアンチエイジング(抗老化)と通じるところがとても多く、「臭いを消したくて頑張っていたら、いつの間にか同年齢の人たちより若くみられることが多くなった」といったことも十分ありえます。

また、「加齢臭対策していたら、肥満が解消し、近頃体調がよい」ということも。

 

臭い対策では、「臭いものには蓋」ではなく、根本的な問題と向き合い、それを解決する努力を続けることが何より大切なのです。