自動車の車内に充満する加齢臭。臭いを撃退する方法とは?

今回は、自動車内に充満する加齢臭を何とかする方法を書いてみましょう。

以前当ブログにてご説明した部屋の臭い対策に通じる事も多いと思います。加齢臭対策の方法もほぼ同じ。ですから、興味のない方は読み飛ばしていただいてよいかもしれません。

 

自動車をお持ちの方でこんな経験をした方は居られませんか?

(ケース1)久しぶりに愛車を運転しようと車内に乗り込んだら、不意に強烈な臭いを感じ驚いてしまった…。しかし、運転を始めて暫くしたら、いつの間にか車内の臭いは消えていた。

 

(ケース2)友人の車でドライブに行くことになったが、乗車していきなり不快な臭いを感じた。おそらく車の持ち主である友人の加齢臭が車内に染み付いたものなのだろうけれど、当の本人はその加齢臭を全く気にする気配がない。しかし、臭いが薄らいだのかなんなのか、気が付いたら車内の加齢臭は消えていた。

 

これらは、以前当ブログ内でご紹介した「嗅覚順応」の仕業です。

人の嗅覚というのは、ニオイに対して慣れやすい性質を持っています。

また、疲れやすくもあり、同じニオイを継続して嗅いでいると、そのニオイを感じなくなってしまうのです。

ですから、乗車直後感じた車内の臭いが、いつの間にか消えているのは、車内の臭いが改善したわけではなく、ニオイに包まれている搭乗者の嗅覚が鈍り、当のニオイを感じなくなっているだけなのです。

車内の加齢臭は相変わらずそこに存在し、搭乗者の衣類や体に染み付いていきます。車を降りた後でも染み付いた臭いはなかなか落ちてくれません。加齢臭や汗臭など、車内の臭いが気になる方はこの機会に是非対策しておきましょう。

 

ですが、対策をしたくともどういった方法があるのか今一つよくわからないという方は多いと思います。

なぜなら、自動車の車内というのは、衣類や寝具のように洗濯することができません。車内に備わったパーツのなかで唯一洗えるものといえば、床に敷かれたシートぐらいのものです。

勿論、車内クリーニングの専門業者に依頼すれば特殊な道具を使って車内のあらゆる汚れや臭いを洗い流してくれるのでしょうけれど、お金もかかるし、なるべくなら自分で対策したいと考える方は少なくないでしょう。

 

では、なるべくお金をかけず、自力で自動車内の加齢臭を撃退する方法とはどのようなものなのでしょうか。

車内に充満する加齢臭や汗臭など様々な臭いを撃退し、自動車の持ち主や同乗者が気持ちよく走行を楽しむためには、普段の車内清掃に加えて一手間かける必要があります。

 

車内に充満する加齢臭が発生する仕組みや、その臭い対策に有効な車内清掃時の一手間については、次回の記事で詳しくご説明します。

 

 

 

 

 

 

 

毎日体を洗っているのに加齢臭が消えない理由

今年の6月に「お風呂に浸かって加齢臭対策」という記事を書きました。

今回はそれと関連するテーマで記事を書いていきます。

 

今回のテーマは、「毎日体を洗っているのに加齢臭が消えない理由」。

加齢臭が気になる年頃ともなると、お風呂では念入りに体を洗っているという方も多いのではないでしょうか。

しかし、毎回気合を入れてゴシゴシ洗っているのに臭いが解消されないだとか、入浴直後は消えていたはずの加齢臭が一晩たったらもう臭っているだとか、対策を頑張っているわりに期待した効果が出ていないことに悩んでいる方も少なくないのでは?

原因はいろいろ考えられますが、もしかすると体の洗い方が間違っているのかもしれません。

今回は、入浴のたびに体を洗っているにも関わらず加齢臭が消えてくれないとお嘆きの方に対して、その原因の一つをご説明します。

 

ご存じのとおり、皆さんを悩ませる加齢臭の原因物質は皮脂に含まれている脂肪酸(9-ヘキサデセン酸)です。この脂肪酸が酸化するなどして作り出される2-ノネナールが放つニオイが加齢臭の正体。

 

「それなら、臭いの原因物質を皮脂ごと全て洗い流してしまえば加齢臭が防げるのでは?」

 

と考えがちではありますが、加齢臭予防の観点からも、肌の健康維持の観点からも、この考え方は正しくありません。

皮脂は肌の健康を維持するうえでなくてなならない大切な存在です。

皮脂腺から分泌される皮脂は汗と混ざり合い、皮脂膜という目に見えない程薄い膜を肌表面に形成します。この皮脂膜は肌の潤いを守るバリアーの役目を担っています。また、外部からの様々な刺激(菌やウィルスなど)から肌を守る働きの他、肌表面を弱酸性に保ち雑菌の繁殖を抑えてくれているのです。この皮脂を全て取り切ってしまえば、肌は乾燥し、また、外部からの様々な刺激に対しても無防備な状態になってしまうのです。

更に、体は肌を守るために今まで以上に皮脂を分泌するようになるため、皮脂が過剰分泌となり、肌はベタつき加齢臭も強さを増してしまいます。

毎回入浴のたびゴシゴシと気合を入れて体を洗っているのに加齢臭が一向に改善されないと悩んでいる方の中には、皮脂を取り過ぎて過剰分泌に陥っている方も居られるのではと考えます。

加齢臭を消したいと強く考えるあまり、過剰に対策して逆に臭いを強めてしまっている状態です。

では、入浴時どのように体を洗えば加齢臭の発生を防ぐことができるのでしょう?肌を傷めず臭いの原因物質だけを体から洗い落とす方法は?

 

次回の記事に続きます。

「臭いものには蓋をする」という考え方。

「臭いものには蓋をする」

昔からよく言われていることわざです。

失敗や悪事といった、良くない事・知られたくない事などを、根本解決することなく一時しのぎで隠してしまおうという意味でつかわれます。

人間ですから、時には心ならずもそうした行動をとってしまう事もあるでしょう。ですが、長い目でみれば、その行動がかえって状況を悪くしてしまう事も少なくありません。

加齢臭の対策でも同じことがいえます。

先にご紹介したことわざどおり、自分の加齢臭に対して「臭いものに蓋」という考え方です。

この場合、「蓋」の役割をするのが香水などの「香り」です。

自分の体から発生する加齢臭を、快い香りで誤魔化してしまおうというわけです。

ですが、大抵の場合、この目論見は失敗に終わります。

考えてみてください。臭いを誤魔化そうとするなら、それよりさらに強い香りで臭いを打ち消さなければなりません。しかし、強すぎる香りは臭いと同じくらい人を嫌な気持にさせてしまう場合が多いのです。

強い香りをつければ確かに加齢臭は目立たなくなります。しかし、その強い香りで周囲の人を嫌な気持にしてしまっては対策した意味がありません。

また、加齢臭と香水の相性が悪ければ、臭いと香りが混ざり合い、かえって体臭を強めてしまう事もあり得ます。

正しい対策を脇に置いて、根本的な問題解決をせぬままに「臭いものには蓋」では加齢臭の悩みを解決することはできません。

 

加齢臭の問題を解決するには、生活習慣全体を見直し、臭いの発生しずらい体質を手に入れる事が何より大切です。

香水などの香りを身につけたいのなら、まずは体臭を目立たない程度まで軽減し、そのうえで自分の好みにあった香りを身につけていただけたらと思います。

それでも、何とか香りで加齢臭を封じ込めたいとお考えなら、体臭を抑制する効果を備えた香り付きのデオドラント製品を試してみることをお勧めします。それらの製品は、消臭効果で臭いを抑えつつ、一方で快い香りを発散させ、加齢臭を打ち消すことができます。

 

ですが、加齢臭対策の基本は、やはり生活習慣を見直しての体質改善だと考えます。健康的で無理のない生活習慣をみにつけ、臭いの出づらい体質を手に入れることです。

そうした生活は、臭いの発生を抑えるだけではなく、老化を遅らせたり、健康な体を末永く維持できるという効果も期待できます。

加齢臭対策はアンチエイジング(抗老化)と通じるところがとても多く、「臭いを消したくて頑張っていたら、いつの間にか同年齢の人たちより若くみられることが多くなった」といったことも十分ありえます。

また、「加齢臭対策していたら、肥満が解消し、近頃体調がよい」ということも。

 

臭い対策では、「臭いものには蓋」ではなく、根本的な問題と向き合い、それを解決する努力を続けることが何より大切なのです。

 

 

自分の臭いとの向き合い方

「加齢臭対策の心得」今更ではありますが、今回は当ブログのタイトル通りの記事を書いてみましょう。

どういう事かというと、自分の臭いとの向き合い方や心構えについてのお話です。

 

加齢臭というのは、その強弱に違いはあれど、年齢を重ねれば誰の体からでも発生する臭いです。

人は齢を重ねるにつれ、視力や聴力が弱くなるなど「加齢現象」が目立つようになりますが、加齢臭もそれと同じです。人は生きている限り加齢を避ける事はできません。ですから、ある程度の年頃となれば加齢臭が発生するのも仕方のないことなのです。

加齢臭は、「あって当たり前の臭い」なのです。

 

しかし、世の中が豊になったことで、清潔や衛生に関心を持つ人が増え、それに伴い自分や他人の体臭に敏感な人が増えてきました。

「あって当たり前の臭い」である加齢臭にしても、ニオイを発しているだけで「悪い事をしているような…」とか、「周りに迷惑をかけている…」など、なぜか自分が加害者になってしまったような感覚を持ってしまいがちです。

その加害者意識が強くなると、自らの臭いを気に病み、他人と身近に接することに不安を感じるようになったり、周囲に悪く思われたくないという思いから引き籠りがちになる人も少くなくありません。

「加齢臭さえ無ければ…。」

深刻に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

 

暫く前のことなのですが、加齢臭についてインターネットで調べものをしたいたら興味深いページを見つけました。

どうやらNHKの「視点・論点」という番組についてのページのようです。視点・論点「気になる?加齢臭・体臭」というタイトルで、その回に登場したゲストが、臭いに悩む多くの方達の体臭対策に長年携わってきた医師の五味常明先生。

 

五味先生曰く、

”臭い対策で大切なのは、ことさら臭いを否定するのでもなく、かとって無頓着になるでもなく、皆がお互い気遣いながらバランスよく体臭対策を心がけること。

体臭対策でもっとも大切なのは、健康的で前向きな生き方。そしてより良い人間関係にあると思う。”

なのだそうです。

 

読んでいて「なるほどなぁ。」と。

私のように、加齢臭対策に関する情報を扱うブログやサイトを管理していると、どうしても臭い解消の具体的なテクニックにばかり目が行きがちです。

しかし、本当に大切なのは、自分や他人の体臭にもっと大らかになることなのかもしれません。

「加齢臭は年齢を重ねればあって当たり前」

そんな風に自然に思える世の中が来てくれることを願ってやみません。